自由研究の工作キット禁止について思うこと―評価の観点から―

夏休みになると親御さんの頭を悩ませるのが、子供の自由研究ではないでしょうか。

「どこまで手伝っていいの?」「市販の工作キットは使っていいの?」など、疑問や不安もあると思います。

なかには自由研究に工作キットの使用を禁止している学校もあるそうです。

この記事では、自由研究の工作キット禁止についての意見を述べていきたいと思います。

 

学校が工作キットの使用を禁止する意図は?

学校が自由研究に工作キットの使用を禁止する意図は一体なんなのか、まずはそこから考えてみることにします。

禁止する理由は、おそらく自由研究の評価に関わってくるのでしょう。

学校の先生方はだいたい以下のような観点から自由研究を評価するのではないかと思います。

自由研究の評価の観点(予想)

  • 作品にどれくらい時間をかけたか(どれだけ労力がかかっているか)
  • 作品の完成度がどれくらい高いか(どれくらい丁寧に仕上がっているか)
  • 作品にオリジナリティーがあるか

 

1点目の「作品にどれくらい時間をかけたか」についてです。

長い夏休み、「この子はどれくらい自由研究に向かい合って時間を費やしたのかな?」というところがまず評価のポイントとなると予想します。

学校は、自由研究を通して子供に普段よりもハードルの少し高い挑戦を達成してほしいのだと思います。

すぐに完成してしまうような作品だったり、子供の能力には少し易しすぎる作品(器用な子供にとっては簡単すぎる内容など)だったりすると、先生方もがっかりしてしまうのかなと思います。

 

2点目の「作品の完成度がどれくらい高いか」についてです。

作品を最後まで諦めずに完成させることができたか、丁寧に仕上がっているか、ここらへんも評価のポイントになると予想します。

いわゆる「粘り強くあきらめない子」が評価されやすくなっているのかなと思います。

作品にどれだけ一生懸命取り組んだか、目で見てわかる判断材料としても、作品の完成度は重視されるのではないかと思います。

 

3点目の「作品にオリジナリティーがあるか」についてです。

自分なりの工夫をしているか、考えた過程が評価のポイントになると予想します。

友達のマネをしていたり、親に言われたまま手伝ってもらったままの作品になっていたりしないかということだと思います。

 

自由研究の評価の観点(予想)から見る工作キット禁止の意図

それでは学校はなぜ自由研究の工作キットの使用を禁止するのか、ということに話を戻したいと思います。

ズバリ、「作品に対する評価が下がってしまうから」だと思います。

学校の先生方もいじわるをしているわけではないと思うのです。

工作キットで済ませるのはずるいとか手抜きだとかそういう話ではなくて、おそらく子供の作品に良い評価をしたいために工作キットの使用を禁止しているのではないかと考えます。

 

自由研究の評価の観点(予想)の1点目、「作品にどれくらい時間をかけたか」について、工作キットを使用することによって材料選びの手間が省けますよね。

工作に取り組む際は材料選びの段階から一生懸命取り組んでほしい、そんな願いが込められているのではないかと思います。

 

2点目、「作品の完成度がどれだけ高いか」について、工作キットを使用することによって確かにきれいでかっこいい、完成度の高い作品に仕上がると思います。

完成度を高めるためにどのような工夫をしたか、ここでも「どのような工夫をしたか」を探りたいために、手順通りに組み立てればしっかりとした作品に仕上がるようになっている工作キットがあまり推奨されていないのではないかと思います。

 

3点目、「作品にオリジナリティーがあるか」について、学校が工作キットを禁止する一番の理由は、オリジナリティーがなくなってしまうからではないでしょうか。

もし同じ工作キットを使った子供がいれば、自由研究として全く同じ作品が提出されてしまいます。

同じ作品が提出されてしまうならば、自由研究として宿題を出した意味がなくなってしまうわけです。

学校の先生方は、子供同士の作品が被ってしまうことを一番心配しているのではないでしょうか。

 

評価にかかる手間を「工作キット禁止」で済ませないで

工作キットの使用は、本当に作品に対する評価を下げる原因になってしまうのでしょうか?

 

「どの工作キットでつくろうかな」。

子供たちはワクワクした気持ちで工作キットを選ぶと思います。

ワクワクした気持ちで選んだのに、材料選びの手間を省いたことになってしまうのはなんだか違うような気がします。

 

工作キットの手順をよく読んでしっかり完成させた。

これでもう、子供は充分がんばって自由研究に取り組んでいますよね。

工夫することも大切かもしれませんが、手順を守って最後まで作品を完成した努力もすばらしいものだと思います。

 

工作キットで自由研究を仕上げたために、その子のオリジナリティーが消されてしまった。

オリジナリティーに関する評価が一番難しい問題だと思います。

確かに、工作キットを使用することで自分なりの工夫をする機会は減ってしまうかもしれません。

ですが、「もっと作品をよくしたい、かっこよくしたい」と、色を変えてみたりデコレーションしてみたりと、子供によっては工作キットを使用しても工夫をする子もいるのではないでしょうか。

色を変えてみよう、もっと飾りつけしてみようとすることだって立派な工夫です。

 

工作キットの使用によって子供の努力した部分や工夫した部分がわかりにくくなってしまうのかもしれません。

そのため評価に手間はかかってしまうかもしれませんが、だからといって自由研究に工作キットの使用を禁止するのは勿体ないなと思います。

 

科学館での工作教室で作製した作品を自由研究として提出していいの?

それでは、工作キット禁止という学校のきまりを守り、科学館などで行われた工作教室で作製した作品を自由研究とすることはいいのでしょうか。

ここにも作品に対する評価の問題が絡んでくると思います。

おそらく、「科学館に出かけて工作教室に参加した!」という行動が評価され、工作キットの使用よりも推奨されるのではないでしょうか。

ここで科学館スタッフの腕の見せ所となります。

子供たちが作品作りに工夫やオリジナリティーを加えることができるよう、働きかけをするといいのだと思います。

 

科学館で自由研究向け工作教室を企画する際にチェックするポイント

保護者の方も、「科学館の工作教室にまかせておけば安心だ」と期待して子供たちを参加させるのだと思います。

そこで、科学館で自由研究向け工作教室を企画する際のチェックポイントを考えてみました。

<チェックポイント>

子供が予想するチカラを大切にする

子供の「なぜ?」を大切にする

子供の「やってみたい!」を大切にする

子供がすてきな作品づくりを体験できるように、子供の考えや気持ちを大切にしていけたらいいですね。

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